2017年7月5日水曜日

構造に関する勘違い

木造住宅の構造安全性について勘違いされていることがあります。
それは、以下の通り。
■柱や梁など部材の断面算定はプレカット業者が構造計算しているはず
■地盤の安全性や基礎については地盤業者が安全性を確認しているはず


皆さんも、このように思っていませんか?

そもそも、木造住宅に限らず建築物の構造安全性を確認するのは建築士の責任です。

プレカット業者や地盤業者の方々は、建築士のためにボランティアや慈善事業で構造計算はしません。

構造計算の依頼もせず、計算費用も支払わず、責任だけは取れ!などという勝手な都合で誰も構造計算はしません。

最近は、構造計算を標準としているプレカット業者もありますが、通常は建築士から依頼もされず構造計算を行うことはありません。
そんな話をすると、「あいつらにやらせる!」という建築士が多くいます。

プレカット業者も地盤業者も「あいつら」ではありませんし、建築士ができない計算を「やらせる!」という依頼のしかたもおかしいと思ってください。


なぜ、自分ができない構造計算をそんなに上から目線で命令するのか、そのおかしさを知ってください。


そしてもう一つの勘違い。
「計算してなくても、部材寸法が間違っていたり、地盤判定に間違いがあればプレカット業者、地盤業者に責任を取らせる」

こんなふうに思っていませんか?

 彼らは建築基準法上の設計責任はとれません。

プレカット業者から出てくる伏図、地盤業者から出てくる地盤調査結果、地盤の評価・判定、地盤補強の設計など、これらの図面や書類に「建築士事務所の名称や登録番号、建築士の氏名や登録番号」はありません。

だから依頼者である建築士に承認をもらいます。
そこで、依頼者である建築士の設計責任となるわけです。

なので、安易に承認をしないことです。
自分自身で安全性に問題がないか計算や検討をするか、
構造計算をプレカット業者、構造設計者に依頼するか、
何らかの方法で、設計責任が取れるようにして下さい。

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