2015年8月16日日曜日

構造計算とは何をするの?

構造計算とは一体何か?
分かっているつもりで、実は明確に答えられない・・。

構造計算とは、
建物を建築してから解体してしまうまでの間に様々な荷重や外力が作用します。
この、荷重やが外力に対して、経験や勘に加え、計算という手法により
安全性、快適性を確認すること。

と、僕は解釈しています。

建物に作用する荷重とは、
建物自体の重さである「固定荷重」
人や家具の重さである「積載荷重」
雪のおもさである「積雪荷重」などがあります。
これらは基本的には鉛直方向に作用する荷重で、「鉛直荷重」とも呼ばれます。

建物に作用する外力とは。
「地震力」、「風圧力」が挙げられま・
これらは基本的に建物に対して水平方向に作用するので。「水平荷重」とも呼ばれています。

小規模な木造建築物(4号建築物*)は建築基準法上「構造計算」を求められていません。
建築基準法では「仕様規定」として11項目の簡易的な構造規定が定められているだけです。


でも考えてみてください。
梁の寸法はどうやって決めるのですか?
基礎の断面、配筋は??

なぜか、経験と勘という都合の良い言葉で構造を軽視してしるのではないのでしょうか?

例えば、RC造の2階床スラブの厚さと配筋を決めてくださいと言われて、突然図面を描けませんよね。
それは当たり前のことで、スラブ区画、固定荷重や積載荷重などの条件があり、構造計算しなければ断面や配筋がわからないのは当然なのです。

ところが、木造住宅のべた基礎スラブはどうですか?
スラブ区画や荷重条件、構造計算結果がわからなくても多くの設計者は勝手気ままに図面を描きますよね。

この違いは何か?
2階床スラブは、構造計算していなければスラブがたわんだり、荷重に耐えきれず崩壊してしまうかもしれない、
べた基礎スラブは、地盤の上に載っているので、たわんだり崩壊することは無い・・。
この違いですね。

基礎には地盤面から地反力*という上向きの荷重が作用します。
2階床スラブ同様にたわんだりするのです。


先ずは、建物に荷重や外力がどのように作用し、どのように建物や各部材変形するのか、どれほど危険なのかなどのイメージが無いことが問題なのかもしれません。
だから、怖くもなんともないので構造計算する必要性を全く感じていないのではないでしょうか。


久々に復活したブログにて、構造計算の必要性をくどくどとお伝えしていきます。


*4号建築物:木造で2階建て、平屋建て、延床面積500㎡以下、最高軒高9m以下、最高高さ13m以下
*地反力の説明はいずれ行います・・。

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