今回は木造2階建て住宅(四号建築物)の仕様規定における、令46条壁量計算の解説第2弾、「風圧力に対する必要壁量」の解説です。
風圧力に対する必要壁量の算出
風圧力に対する必要壁量は、
必要壁量=見付け面積×見付け面積に乗じる数値
で計算します。
見付け面積とは建物に風があたる立面上の面積のことです。
見付け面積の計算は柱芯ではなく外郭線(仕上げ等の最外面)で計算します。
時々見付け面積を計算する際、CADから建物の凸凹を正確に拾い出していることがありますが、見付け面積は少し大きめに算出した方が安全側の設計となります。
そもそもCAD上の建物の凸凹自体、本来の仕上がりとは違う可能性が高いのですから、細かく面積を算出するのはやめましょう・・。
見付け面積について
見付け面積は、各階床面から1.35mより上の面積とします。
なぜ、1.35mより上なのでしょう??
これは階高を2.7mと想定したとき、階高の1/2の値が1.35mで、
階高の上1/2は、その階の耐力壁が風圧力を負担し、
階高の下1/2は、下階の耐力壁が風圧力を負担すると考えられています。
よって、床面から1.35mより上の見付け面積を算出するのです。
ちなみに1階の下1/2は土台→基礎→地盤へと風圧力は伝達されます。
現在の木造住宅の階高は2.7mより高くなっていると思います。
その場合は、床面から1.35mより上の見付け面積を計算すると実際の階高1/2より多めの見付け面積となるため、風圧力に対する必要壁量は安全側の設計となります。
逆に、階高が2.7mより低い場合は床面から1.35mとせず、実際の階高の1/2より上を見付け面積として風圧力に対する必要壁量を算出しましょう。
見付け面積に乗する数値について
見付け面積に乗ずる数値は50cm/㎡が一般的に使われています。特定行政庁が特に強い風が吹くとして定めた地域においては50~75cm/㎡が係数として定められています。
見付け面積に乗ずる数値の50cm/㎡は旧風圧力基準において風速50m/secを想定して決まった数値です。
見付け面積と耐力壁の注意点
風圧力で最も注意する点は、見付け面積と計算する耐力壁は直行していることです。
もう少しわかりやすく言うと、X方向の壁量計算を行うにはY方向の見付け面積にて必要壁量を算出することになります。
建物の壁に風があたった場合、直行する耐力壁が倒れないように支えるイメージです。
各階・各方向の必要壁量決定
地震力に対する必要壁量(前回解説)および風圧力に対する必要壁量を算出したら、各階・各方向にて必要壁量を決定します。
必要壁量の決定とは、地震力、風圧力のどちらか大きい方の必要壁量を各階の各方向ごとに決めることです。
次回は、存在壁量の算出と壁量の判定について解説します。
2013年12月24日火曜日
2013年12月13日金曜日
木造住宅の壁量計算を深く理解する その1 「地震力に対する必要壁量」
階数が2階建て以下、延床面積500㎡以下、最高軒高9m以下、最高高さ13m以下の木造住宅は、四号建築物と呼ばれ構造安全性検討は「仕様規定」として建築基準法施行令に規定されています。
仕様規定では令46条に「壁量計算」があり、木造住宅は地震力、風圧力に対する安全性を壁量計算にて確認することになります。
この壁量計算はとても簡単なため、結構甘く見られています。
しかし、この壁量計算は深く理解することで木構造の基本がわかって来るのです・・。
令46条の壁量計算は、各階(1,2階)、各方向(X,Y方向)の地震力及び風圧力に対する「必要壁量」を算出し、実際に配置する耐力壁による「存在壁量」が多いことを確認する計算です。
噛み砕いて説明するとこんな感じです。
・必要壁量
壁量計算しているこの木造住宅に作用する地震力に対抗するためには、 これだけの耐力壁の量が必要ですよ
・存在壁量
設計上配置する耐力壁はこのくらいの量になります
・判定
必要としている壁量に対して、設計上配置する存在壁量の方が多いため この木造住宅は地震に対して抵抗でき安全ですよ
必要壁量は、地震力又は風圧力のうちどちらか大きい方を各階、各方向ごとに採用します。
例えば、こんな感じです。
2階X方向 必要壁量→ 地震力のほうが大きいため地震力で決定
2階Y方向 必要壁量→ 風圧力のほうが大きいため風圧力で決定
1階X方向 必要壁量→ 地震力のほうが大きいため地震力で決定
1階Y方向 必要壁量→ 風圧力のほうが大きいため風圧力で決定
地震力に対する必要壁量の算出
地震力に対する必要壁量の算出についてポイントを説明します。
地震力に対する必要壁量=床面積×床面積に乗ずる数値
で計算します。
「床面積」は見下げ面積で、通常の建築基準法に準じて算出している床面積のことだと思ってください。
「床面積に乗ずる数値」とは、令46条に規定されており、
計算する木造住宅の屋根仕上げにより「重い屋根」、「軽い屋根」
階数により「平屋建て」、「2階建ての2階」、「2階建ての1階」
ごとに必要壁量の数値が決められています。単位はcm/㎡です。
ちなみに「床面積に乗ずる」とは床面積に掛け算してくださいという意味です。
この数値は、屋根仕上げが重いほど大きくなり、建物規模が大きくなるほど数値も大きくなります。
ここが重要で、建物重量が大きくなると作用する地震力も大きくなるため、必要壁量が多くなります。
よって、存在壁量を多めにします。
これを偏って解釈されていることが多く、
「瓦屋根は重量が大きくなり地震に弱い!」となってしまいます。
これは大きな間違いです。
繰り返しますが、「瓦屋根は重量が大きくなり地震力が多く作用します。なので耐力壁を多めに配置して安全性を確保しましょう」となるのです。
決して瓦屋根の木造住宅が地震に弱いわけではありません。
積雪量を考慮した必要壁量
この床面積に乗ずる数値には積雪量を考慮したものがあります。
2×4工法の告示(平成13年 国土交通省告示第1540号第五)に規定されているのですが、
積雪量を考慮して数値が大きく設定されています。
雪の多い地域は多雪地域に指定され、県条例などにより積雪量が決められています。
よって、多雪地域では積雪量を考慮した必要壁量を算出することをお勧めします。
緩和措置
必要壁量算出には、緩和措置があります。
・バルコニーの緩和措置
床面積に参入しないバルコニーは、地震力に対する必要壁量算出用の床面積にも参入しなくてよい。こんな緩和措置です・・・。
これをもっと深く考えてください。
先に説明しましたが、「建物重量が大きくなると作用する地震力も大きくなる」
この基本を忘れずに考えればすぐにわかることですが、
バルコニーは建築基準法上 床面積に算入しなくても、存在していることで重量は発生しています。
実際にバルコニーのある木造住宅はバルコニーの重量分重くなっているのです。
と言うことは、バルコニー面積も床面積に算入し必要壁量を算出した方が安全側の設計になります。
これは強制ではなく「設計者判断」となります。
地震力のことをちょっと理解できれば、バルコニーを無視することはできないはずです。
ちなみに、幅5.46m×奥行0.91m=4.97㎡のバルコニーを、重い屋根の2階床面積に算入して必要壁量を算出してみます。
重い屋根、2階建て2階の床面積に乗ずる数値=21cm/㎡
バルコニー追加分の必要壁量=4.97㎡×21cm/㎡=104.37cm
筋かい4.5cm×9.0cm片掛け 壁倍率2倍の耐力壁がどれくらい必要か
計算します。
必要壁量104.37cm÷壁倍率2倍=52.19cm(0.5219m)
*柱芯間距離0.91mに筋かい4.5cm×9.0cm片掛けの耐力壁があればバルコニーの面積増加分は十分カバーできるのです。
・小屋裏収納の緩和措置
小屋裏に収納がある場合、直下階の床面積の1/8以下であれば床面積に算入しなくてよ。さらに天井の高さにより、小屋裏収納の床面積を緩和することもできます。
これも、バルコニー同様に考えましょう。
小屋裏収納がどんなに小さくても存在していれば重量は発生します。
と言うことは、緩和するための計算方法を一生懸命覚えるよりも、
地震力のことを考えて、床面積に算入して必要壁量を算出した方が安全側の設計となります。
これも強制ではなく「設計者判断」です。
以上、地震力に対する必要壁量算出には、地震力の特徴をちょっとだけ理解しているだけで精度の高い安全側の設計が可能になります。
この提案を過剰設計と思うかどうかは設計者の判断となります。
しかし、この程度の安全側の設計が過剰設計となるような木造住宅自体がかなりの過小設計と考えるべきだと僕は思います。
次回は、風圧力に対する必要壁量について解説します。
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仕様規定では令46条に「壁量計算」があり、木造住宅は地震力、風圧力に対する安全性を壁量計算にて確認することになります。
この壁量計算はとても簡単なため、結構甘く見られています。
しかし、この壁量計算は深く理解することで木構造の基本がわかって来るのです・・。
令46条の壁量計算は、各階(1,2階)、各方向(X,Y方向)の地震力及び風圧力に対する「必要壁量」を算出し、実際に配置する耐力壁による「存在壁量」が多いことを確認する計算です。
噛み砕いて説明するとこんな感じです。
・必要壁量
壁量計算しているこの木造住宅に作用する地震力に対抗するためには、 これだけの耐力壁の量が必要ですよ
・存在壁量
設計上配置する耐力壁はこのくらいの量になります
・判定
必要としている壁量に対して、設計上配置する存在壁量の方が多いため この木造住宅は地震に対して抵抗でき安全ですよ
必要壁量は、地震力又は風圧力のうちどちらか大きい方を各階、各方向ごとに採用します。
例えば、こんな感じです。
2階X方向 必要壁量→ 地震力のほうが大きいため地震力で決定
2階Y方向 必要壁量→ 風圧力のほうが大きいため風圧力で決定
1階X方向 必要壁量→ 地震力のほうが大きいため地震力で決定
1階Y方向 必要壁量→ 風圧力のほうが大きいため風圧力で決定
地震力に対する必要壁量の算出
地震力に対する必要壁量の算出についてポイントを説明します。
地震力に対する必要壁量=床面積×床面積に乗ずる数値
で計算します。
「床面積」は見下げ面積で、通常の建築基準法に準じて算出している床面積のことだと思ってください。
「床面積に乗ずる数値」とは、令46条に規定されており、
計算する木造住宅の屋根仕上げにより「重い屋根」、「軽い屋根」
階数により「平屋建て」、「2階建ての2階」、「2階建ての1階」
ごとに必要壁量の数値が決められています。単位はcm/㎡です。
ちなみに「床面積に乗ずる」とは床面積に掛け算してくださいという意味です。
この数値は、屋根仕上げが重いほど大きくなり、建物規模が大きくなるほど数値も大きくなります。
ここが重要で、建物重量が大きくなると作用する地震力も大きくなるため、必要壁量が多くなります。
よって、存在壁量を多めにします。
これを偏って解釈されていることが多く、
「瓦屋根は重量が大きくなり地震に弱い!」となってしまいます。
これは大きな間違いです。
繰り返しますが、「瓦屋根は重量が大きくなり地震力が多く作用します。なので耐力壁を多めに配置して安全性を確保しましょう」となるのです。
決して瓦屋根の木造住宅が地震に弱いわけではありません。
積雪量を考慮した必要壁量
この床面積に乗ずる数値には積雪量を考慮したものがあります。
2×4工法の告示(平成13年 国土交通省告示第1540号第五)に規定されているのですが、
積雪量を考慮して数値が大きく設定されています。
雪の多い地域は多雪地域に指定され、県条例などにより積雪量が決められています。
よって、多雪地域では積雪量を考慮した必要壁量を算出することをお勧めします。
緩和措置
必要壁量算出には、緩和措置があります。
・バルコニーの緩和措置
床面積に参入しないバルコニーは、地震力に対する必要壁量算出用の床面積にも参入しなくてよい。こんな緩和措置です・・・。
これをもっと深く考えてください。
先に説明しましたが、「建物重量が大きくなると作用する地震力も大きくなる」
この基本を忘れずに考えればすぐにわかることですが、
バルコニーは建築基準法上 床面積に算入しなくても、存在していることで重量は発生しています。
実際にバルコニーのある木造住宅はバルコニーの重量分重くなっているのです。
と言うことは、バルコニー面積も床面積に算入し必要壁量を算出した方が安全側の設計になります。
これは強制ではなく「設計者判断」となります。
地震力のことをちょっと理解できれば、バルコニーを無視することはできないはずです。
ちなみに、幅5.46m×奥行0.91m=4.97㎡のバルコニーを、重い屋根の2階床面積に算入して必要壁量を算出してみます。
重い屋根、2階建て2階の床面積に乗ずる数値=21cm/㎡
バルコニー追加分の必要壁量=4.97㎡×21cm/㎡=104.37cm
筋かい4.5cm×9.0cm片掛け 壁倍率2倍の耐力壁がどれくらい必要か
計算します。
必要壁量104.37cm÷壁倍率2倍=52.19cm(0.5219m)
*柱芯間距離0.91mに筋かい4.5cm×9.0cm片掛けの耐力壁があればバルコニーの面積増加分は十分カバーできるのです。
・小屋裏収納の緩和措置
小屋裏に収納がある場合、直下階の床面積の1/8以下であれば床面積に算入しなくてよ。さらに天井の高さにより、小屋裏収納の床面積を緩和することもできます。
これも、バルコニー同様に考えましょう。
小屋裏収納がどんなに小さくても存在していれば重量は発生します。
と言うことは、緩和するための計算方法を一生懸命覚えるよりも、
地震力のことを考えて、床面積に算入して必要壁量を算出した方が安全側の設計となります。
これも強制ではなく「設計者判断」です。
以上、地震力に対する必要壁量算出には、地震力の特徴をちょっとだけ理解しているだけで精度の高い安全側の設計が可能になります。
この提案を過剰設計と思うかどうかは設計者の判断となります。
しかし、この程度の安全側の設計が過剰設計となるような木造住宅自体がかなりの過小設計と考えるべきだと僕は思います。
次回は、風圧力に対する必要壁量について解説します。
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2013年12月6日金曜日
面材耐力壁の基準
木造住宅の耐力壁には、筋かい耐力壁と面材耐力壁があります。
今回は、面材耐力壁の基準です。
面材耐力壁の幅は、柱芯間距離で600mm以上、
高さは、幅の5倍までです。
最大幅は筋かい耐力壁同様に2m程度までです。
高さの基準は構造階高で、横架材上端距離です。
柱芯間910mmの面材耐力壁は、
4,550mmの構造階高まで耐力壁となります。
階高の高い住宅は筋かい耐力壁よりも面材耐力壁が有効です。
面材耐力壁の面材継手部分の間柱は45mm×100mm以上とします。
面材継手部分は面材を留めつける釘が2列並ぶため、
間柱幅は45mm必要となります。
間柱は30mm幅で間隔455mmが多く、一般的な面材幅は910mmのため、間柱は30mm幅、45mm幅が交互に必要となります。
次に、よく使われる面材耐力壁には3種類の仕様があります。
各仕様と使える面材種類、施工可能箇所を理解し使ってください。
①大壁仕様
大壁は面材を上下横架材、左右の柱と中間の間柱に、
上から覆うように釘留めする仕様です。
主に、外周部に「構造用合板」を張る仕様です。
②受け材仕様の真壁
横架材、柱の内側に30mm×40mm以上の受け材を設置し、
この受け材に面材を釘留めする仕様です。
主に、室内側に「面材」を張る仕様です。
③床勝ち仕様の大壁
大壁同様の仕様ですが、下側だけ床の合板が先施工された状態(床勝ち)で、床合板上に30mm×40mm以上の受け材を設置し、
下側のみ受け材に面材を釘留めする仕様です。
主に、室内側に「石膏ボード」を張る仕様です。
各仕様の注意点を挙げます。
①大壁仕様は、構造用合板、石膏ボードとも耐力壁として使用可能ですが、
主に外周部に面材を張る仕様です。
外周部は防風・防雨措置をしても雨などの水気にあたる可能性があるため
外周部の面材耐力壁に石膏ボードは使えません。
②受け材仕様の真壁は、構造用合板、石膏ボードとも耐力壁として使用可能ですが、主に室内側で使うため、床の合板が負けてしまいます(後施工となり、横架材芯まで張れない)。
床合板は水平構面として重要な役割があります。
よって、床合板を勝たせた方が住宅の耐震性能は上がるため、
室内側は筋かい耐力壁が有効です。
③床勝ち仕様の大壁は、上記②の床が負けないようできた仕様です。
しかし、告示上は石膏ボードのみの仕様のため、
構造用合板には使えません。
以上をまとめると、
・外周部には構造用合板による面材耐力壁、筋かい耐力壁
・内部には石膏ボードによる床勝ち仕様の大壁耐力壁、筋かい耐力壁
となります。
室内側に構造用合板による耐力壁を使うにはちょっと問題があります。
注意してください。
*よく構造用合板両面張り壁倍率5倍(2.5倍×両面)の計算書をみます。
水平構面もしっかりと厚床合板で耐力を確保しており、
仕様を理解していると成立しない状態です。
残念なことに、このような計算書が横行しており、
このような計算書を指摘できず
確認申請や長期優良住宅の技術的審査が通っています。
その他注意点としては、
・2階バルコニー床を室内床と同じレベルで合板を張る時があります。
その場合、下側の横架材に面材が張れないため、外周部でも構造用合板が使えないことがあります。
・下屋がある場合、2階耐力壁の下側が張れないことがあります。
面材耐力壁は筋かい耐力壁以上に注意点がたくさんあります。
よく理解して使ってください。
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今回は、面材耐力壁の基準です。
面材耐力壁の幅は、柱芯間距離で600mm以上、
高さは、幅の5倍までです。
最大幅は筋かい耐力壁同様に2m程度までです。
高さの基準は構造階高で、横架材上端距離です。
柱芯間910mmの面材耐力壁は、
4,550mmの構造階高まで耐力壁となります。
階高の高い住宅は筋かい耐力壁よりも面材耐力壁が有効です。
面材耐力壁の面材継手部分の間柱は45mm×100mm以上とします。
面材継手部分は面材を留めつける釘が2列並ぶため、
間柱幅は45mm必要となります。
間柱は30mm幅で間隔455mmが多く、一般的な面材幅は910mmのため、間柱は30mm幅、45mm幅が交互に必要となります。
次に、よく使われる面材耐力壁には3種類の仕様があります。
各仕様と使える面材種類、施工可能箇所を理解し使ってください。
①大壁仕様
大壁は面材を上下横架材、左右の柱と中間の間柱に、
上から覆うように釘留めする仕様です。
主に、外周部に「構造用合板」を張る仕様です。
②受け材仕様の真壁
横架材、柱の内側に30mm×40mm以上の受け材を設置し、
この受け材に面材を釘留めする仕様です。
主に、室内側に「面材」を張る仕様です。
③床勝ち仕様の大壁
大壁同様の仕様ですが、下側だけ床の合板が先施工された状態(床勝ち)で、床合板上に30mm×40mm以上の受け材を設置し、
下側のみ受け材に面材を釘留めする仕様です。
主に、室内側に「石膏ボード」を張る仕様です。
各仕様の注意点を挙げます。
①大壁仕様は、構造用合板、石膏ボードとも耐力壁として使用可能ですが、
主に外周部に面材を張る仕様です。
外周部は防風・防雨措置をしても雨などの水気にあたる可能性があるため
外周部の面材耐力壁に石膏ボードは使えません。
②受け材仕様の真壁は、構造用合板、石膏ボードとも耐力壁として使用可能ですが、主に室内側で使うため、床の合板が負けてしまいます(後施工となり、横架材芯まで張れない)。
床合板は水平構面として重要な役割があります。
よって、床合板を勝たせた方が住宅の耐震性能は上がるため、
室内側は筋かい耐力壁が有効です。
③床勝ち仕様の大壁は、上記②の床が負けないようできた仕様です。
しかし、告示上は石膏ボードのみの仕様のため、
構造用合板には使えません。
以上をまとめると、
・外周部には構造用合板による面材耐力壁、筋かい耐力壁
・内部には石膏ボードによる床勝ち仕様の大壁耐力壁、筋かい耐力壁
となります。
室内側に構造用合板による耐力壁を使うにはちょっと問題があります。
注意してください。
*よく構造用合板両面張り壁倍率5倍(2.5倍×両面)の計算書をみます。
水平構面もしっかりと厚床合板で耐力を確保しており、
仕様を理解していると成立しない状態です。
残念なことに、このような計算書が横行しており、
このような計算書を指摘できず
確認申請や長期優良住宅の技術的審査が通っています。
その他注意点としては、
・2階バルコニー床を室内床と同じレベルで合板を張る時があります。
その場合、下側の横架材に面材が張れないため、外周部でも構造用合板が使えないことがあります。
・下屋がある場合、2階耐力壁の下側が張れないことがあります。
面材耐力壁は筋かい耐力壁以上に注意点がたくさんあります。
よく理解して使ってください。
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2013年11月28日木曜日
筋かい耐力壁の基準
木造住宅の耐力壁には、筋かい耐力壁と面材耐力壁があります。
木造2階建て以下の小規模な木造住宅は四号建築物と呼ばれ、
建築基準法施行令第46条の壁量計算を行います。
この壁量計算に必要な耐力壁に様々な基準があるのですが、
意外と知られていません・・。
先ずは筋かい耐力壁について。
筋かい耐力壁は、柱芯間距離で900mm以上、高さは、幅の3.5倍までとなります。
最大幅は柱芯間距離で2m程度までです。
高さの基準は構造階高で、横架材上端の距離です。
一般的な柱芯間距離910mmの場合、
構造階高(横架材上端距離)で最大3,185mmとなります。
階高が高い場合、910mmの筋かい壁は耐力壁とならない可能性があります。
注意してください。
次に、筋かいは方向によって強さが違います。
圧縮筋かい、引張筋かいと呼びますが、
地震力などの水平力の方向により筋かいの抵抗する力が違うことを意味しています。
令46条の壁量計算用の壁倍率は、
圧縮筋かいと引張筋かいの平均値を壁倍率としています。
この特徴を理解して、筋かいの配置は存在壁量ぎりぎりとするのではなく
各階各方向(できれば通りごと)に圧縮筋かい、引張筋かいの数量を合わせて配置しましょう。
具体的には、筋かいの右向き左向きの数量を合わせるようにすることです。
次回は、面材耐力壁の基準を解説します。
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木造2階建て以下の小規模な木造住宅は四号建築物と呼ばれ、
建築基準法施行令第46条の壁量計算を行います。
この壁量計算に必要な耐力壁に様々な基準があるのですが、
意外と知られていません・・。
先ずは筋かい耐力壁について。
筋かい耐力壁は、柱芯間距離で900mm以上、高さは、幅の3.5倍までとなります。
最大幅は柱芯間距離で2m程度までです。
高さの基準は構造階高で、横架材上端の距離です。
一般的な柱芯間距離910mmの場合、
構造階高(横架材上端距離)で最大3,185mmとなります。
階高が高い場合、910mmの筋かい壁は耐力壁とならない可能性があります。
注意してください。
次に、筋かいは方向によって強さが違います。
圧縮筋かい、引張筋かいと呼びますが、
地震力などの水平力の方向により筋かいの抵抗する力が違うことを意味しています。
令46条の壁量計算用の壁倍率は、
圧縮筋かいと引張筋かいの平均値を壁倍率としています。
この特徴を理解して、筋かいの配置は存在壁量ぎりぎりとするのではなく
各階各方向(できれば通りごと)に圧縮筋かい、引張筋かいの数量を合わせて配置しましょう。
具体的には、筋かいの右向き左向きの数量を合わせるようにすることです。
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2013年11月22日金曜日
意外と知られていない木造住宅の安全性検討方法
木造住宅の構造安全性検討方法は意外と知られていません。
建築基準法などをよく理解すればわかることなのですが、
解釈しにくい言い回しが多く、理解するには時間がかかります。
そこで簡単に説明します。
木造住宅の構造安全性検討は大まかに3通りあります。
一つ目は、構造計算(主に許容応力度計算)
基準法上は、木造で3階建て以上、延床面積500㎡超、最高軒高9m超、最高高さ13m超の場合必ず必要な計算です。確認申請にも提出します。
二つ目は、性能表示の計算(耐震等級、耐風等級など)
これは、品確法に規定されている計算で、長期優良住宅は性能表示の耐震等級2以上の計算が必要です。長期優良住宅でも、木造で3階建て以上、延床面積500㎡超、最高軒高9m超、最高高さ13m超の場合は許容応力度計算による耐震等級2以上の構造計算が必要です。
三つ目は、仕様規定です。
基準法上は、すべての木造住宅が行う必要のある構造検討です。
主には、木造で2階建て以下(平屋建て・二階建て)、延床面積500㎡以下(500㎡含む)、最高軒高9m以下(9m含む)、最高高さ13m以下(13m含む)いわるゆ四号建築物は、仕様規定による構造安全性検討を必ず行う必要があります。
自社物件がどの構造検討を行っているのか、行うべきなのかを整理て考えてみてください。
特に四号建築物は仕様規定しかありません。
この仕様規定は壁量に関する簡易計算(壁量計算・四分割法・N値計算など)のみで、柱梁部材、基礎などについては簡単な仕様ルールとなります。
よって、部材の構造安全性、基礎の安全性はほぼ確認していないことになります。
さらに、この仕様規定については四号建築物確認の特例があり、設計者が設計していれば確認申請時に仕様規定による構造安全性チェック(壁量計算・四分割法・N値計算など)を提出する必要がありません。
これがいつの間にか「四号建築物は構造計算しなくていい!」
→壁量計算すら行っていない!、四分割法って何??ってことに繋がっています・・。
最低限、仕様規定は守りましょう!
壁量計算、四分割法、N値計算は必須なのです。
そして、柱梁部材はプレカット業者から伏図が来ますが、
構造計算していないケースが多いですよ。ちゃんと確認しましょう。
プレカット業者に部材の構造計算を依頼するのであれば、ちゃんと対価を支払いましょう。
サービスではできません。当たり前のことです。
建築士であるあなたが出来ない構造計算をお願いするのに、
サービスで構造計算しろと言うのは都合がよすぎます。
また、地盤・基礎は地盤調査業者、地盤補強業者が設計はしませんよ。
地盤調査結果に基づき客観的に地盤改良判定をしているだけで、
地盤補強の提案をしているだけです。
地盤の判定、基礎の設計は建築士であるあなたの仕事です・・。
特に木造住宅業界ではこのあたりを大きく誤解している建築士がとても多いようです。
木造住宅の構造安全性検討方法を理解し、何をやるべきか考えてみてください。
僕のお勧めは長期優良住宅です。
理由は、耐震等級の計算は壁量に関する計算以外に、床や屋根の検討、
部材の検討、基礎の検討とほぼすべての安全性検討を行います。
それに加えて、金利優遇、税制優遇、
ブランド化事業を利用すれば補助金とメリットがたくさんあります。
木造住宅の構造安全性について、真剣に考えてみてください。
■お問い合わせ■
㈱M's構造設計Mail
info@ms-structure.co.jp(佐藤実直通)
㈱M's構造設計HP
http://www.ms-structure.co.jp/
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http://www.ms-structure.co.jp/kozojuku.html
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https://www.facebook.com/minoru.sato.165
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https://www.facebook.com/groups/332629670201418/
建築基準法などをよく理解すればわかることなのですが、
解釈しにくい言い回しが多く、理解するには時間がかかります。
そこで簡単に説明します。
木造住宅の構造安全性検討は大まかに3通りあります。
一つ目は、構造計算(主に許容応力度計算)
基準法上は、木造で3階建て以上、延床面積500㎡超、最高軒高9m超、最高高さ13m超の場合必ず必要な計算です。確認申請にも提出します。
二つ目は、性能表示の計算(耐震等級、耐風等級など)
これは、品確法に規定されている計算で、長期優良住宅は性能表示の耐震等級2以上の計算が必要です。長期優良住宅でも、木造で3階建て以上、延床面積500㎡超、最高軒高9m超、最高高さ13m超の場合は許容応力度計算による耐震等級2以上の構造計算が必要です。
三つ目は、仕様規定です。
基準法上は、すべての木造住宅が行う必要のある構造検討です。
主には、木造で2階建て以下(平屋建て・二階建て)、延床面積500㎡以下(500㎡含む)、最高軒高9m以下(9m含む)、最高高さ13m以下(13m含む)いわるゆ四号建築物は、仕様規定による構造安全性検討を必ず行う必要があります。
自社物件がどの構造検討を行っているのか、行うべきなのかを整理て考えてみてください。
特に四号建築物は仕様規定しかありません。
この仕様規定は壁量に関する簡易計算(壁量計算・四分割法・N値計算など)のみで、柱梁部材、基礎などについては簡単な仕様ルールとなります。
よって、部材の構造安全性、基礎の安全性はほぼ確認していないことになります。
さらに、この仕様規定については四号建築物確認の特例があり、設計者が設計していれば確認申請時に仕様規定による構造安全性チェック(壁量計算・四分割法・N値計算など)を提出する必要がありません。
これがいつの間にか「四号建築物は構造計算しなくていい!」
→壁量計算すら行っていない!、四分割法って何??ってことに繋がっています・・。
最低限、仕様規定は守りましょう!
壁量計算、四分割法、N値計算は必須なのです。
そして、柱梁部材はプレカット業者から伏図が来ますが、
構造計算していないケースが多いですよ。ちゃんと確認しましょう。
プレカット業者に部材の構造計算を依頼するのであれば、ちゃんと対価を支払いましょう。
サービスではできません。当たり前のことです。
建築士であるあなたが出来ない構造計算をお願いするのに、
サービスで構造計算しろと言うのは都合がよすぎます。
また、地盤・基礎は地盤調査業者、地盤補強業者が設計はしませんよ。
地盤調査結果に基づき客観的に地盤改良判定をしているだけで、
地盤補強の提案をしているだけです。
地盤の判定、基礎の設計は建築士であるあなたの仕事です・・。
特に木造住宅業界ではこのあたりを大きく誤解している建築士がとても多いようです。
木造住宅の構造安全性検討方法を理解し、何をやるべきか考えてみてください。
僕のお勧めは長期優良住宅です。
理由は、耐震等級の計算は壁量に関する計算以外に、床や屋根の検討、
部材の検討、基礎の検討とほぼすべての安全性検討を行います。
それに加えて、金利優遇、税制優遇、
ブランド化事業を利用すれば補助金とメリットがたくさんあります。
木造住宅の構造安全性について、真剣に考えてみてください。
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2013年11月15日金曜日
スキップフロアの設計方法
最近、スキップフロア物件が増えている気がします。
段差のある空間は面白味があり、
空間の有効利用にも繋がります。
しかし、構造計画を全くしていないスキップフロアが多いのも事実です。
構造安全性が確保できないのです。
それは設計でも、設計図書でもなく、いわゆる「画(え)」なのです。
当たり前の話ですが、スキップフロアは床面に段差があります。
この床、構造的には「水平構面」と呼び、
耐力壁上部の「ふた」のようなもので、
耐力壁と水平構面のふたで、建物は箱構造になり耐震性能が高くなります。
スキップフロアは、この大切なふたに段差があるため、
地震力を上手く耐力壁に伝達できないことがあります。
構造計算では、段差が小さい場合(各床梁せい内の段差)は、
通常の建物同様に計算しますが、
段差が大きい場合は、段差部分で2棟に分割しそれぞれで壁量計算をし、
各棟の壁量検定比(又は充足率)のバランスも確認します。
事前に一体でも計算はしておきます。
構造計画をするとは、スキップフロアの構造計算方法を理解し、
意匠設計時2棟に分割し計算できるように計画を立てることなのです。
具体的には、段差部分で建物が分割できるよう、
土台、床梁、小屋梁ラインを揃えることです。直線である必要はありません。
ダメなスキップフロアは段差部分が各高さレベルでめちゃくちゃで、
分割できないプランです。当然構造計算はできません。
よって、耐震性能など構造安全性は確保できません・・。
「構造計算するとスキップフロアが成立しなくて設計の自由度を奪われる!」
などと、もっともらしいことを言われることがありますが、
そもそも構造計算できないスキップフロアは構造安全性が確保できない建物で、
建築士という資格を持った方のプロとしての仕事ではありません・・。
自由設計とデタラメな設計をはき違えないことです。
四号建築物は特例があるし、仕様規定は水平構面の検討がないため
デタラメなスキップフロアでも残念ながら建っていたのです。
建築士は設計しただけで終わりかもしれませんが、
そこに住む家族は一生の問題ですよね・・。
スキップフロアは特に構造計画が重要です。
しっかりと構造安全性を確認したスキップフロアを、胸を張って設計しましょう!
*今回の内容は「構造塾」関東第2期1回目の講座内容より抜粋です。
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段差のある空間は面白味があり、
空間の有効利用にも繋がります。
しかし、構造計画を全くしていないスキップフロアが多いのも事実です。
構造安全性が確保できないのです。
それは設計でも、設計図書でもなく、いわゆる「画(え)」なのです。
当たり前の話ですが、スキップフロアは床面に段差があります。
この床、構造的には「水平構面」と呼び、
耐力壁上部の「ふた」のようなもので、
耐力壁と水平構面のふたで、建物は箱構造になり耐震性能が高くなります。
スキップフロアは、この大切なふたに段差があるため、
地震力を上手く耐力壁に伝達できないことがあります。
構造計算では、段差が小さい場合(各床梁せい内の段差)は、
通常の建物同様に計算しますが、
段差が大きい場合は、段差部分で2棟に分割しそれぞれで壁量計算をし、
各棟の壁量検定比(又は充足率)のバランスも確認します。
事前に一体でも計算はしておきます。
構造計画をするとは、スキップフロアの構造計算方法を理解し、
意匠設計時2棟に分割し計算できるように計画を立てることなのです。
具体的には、段差部分で建物が分割できるよう、
土台、床梁、小屋梁ラインを揃えることです。直線である必要はありません。
ダメなスキップフロアは段差部分が各高さレベルでめちゃくちゃで、
分割できないプランです。当然構造計算はできません。
よって、耐震性能など構造安全性は確保できません・・。
「構造計算するとスキップフロアが成立しなくて設計の自由度を奪われる!」
などと、もっともらしいことを言われることがありますが、
そもそも構造計算できないスキップフロアは構造安全性が確保できない建物で、
建築士という資格を持った方のプロとしての仕事ではありません・・。
自由設計とデタラメな設計をはき違えないことです。
四号建築物は特例があるし、仕様規定は水平構面の検討がないため
デタラメなスキップフロアでも残念ながら建っていたのです。
建築士は設計しただけで終わりかもしれませんが、
そこに住む家族は一生の問題ですよね・・。
スキップフロアは特に構造計画が重要です。
しっかりと構造安全性を確認したスキップフロアを、胸を張って設計しましょう!
*今回の内容は「構造塾」関東第2期1回目の講座内容より抜粋です。
■お問い合わせ■
㈱M's構造設計Mail
info@ms-structure.co.jp(佐藤実直通)
㈱M's構造設計HP
http://www.ms-structure.co.jp/
構造塾HP
http://www.ms-structure.co.jp/kozojuku.html
佐藤実Facebook
https://www.facebook.com/minoru.sato.165
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2013年11月8日金曜日
何とかしたいおかしなべた基礎
最近、木造住宅はとにかく「べた基礎」が多い。
軟弱地盤に有効、耐震性が高い、丈夫などなど布基礎に比べると何かとよさそうなイメージです。
結論から言います。
現在の木造住宅のべた基礎の大半は、軟弱地盤に有効ではないし、耐震性も高くなく、全く丈夫ではありません!!大きな勘違いです!
なぜか??
それはとても簡単なことです。
べた基礎はそもそも鉄筋コンクリート構造です。当たり前ですよね。
この鉄筋コンクリート構造の基本を成していないから問題なのです。
鉄筋コンクリート構造を整理してみましょう。
・鉄筋コンクリート構造は、柱に梁が架かり、梁で囲まれた空間にスラブがあります。
・梁は柱スパンが大きくなれば断面は大きくなり、鉄筋も多くなります。
・梁に貫通口など開ける場合は補強します。
・スラブが大きくなれば厚さが厚くなり、鉄筋も多くなります。
この常識的なことが、べた基礎になった瞬間忘れ去られてしまいます・・。
べた基礎のどこがおかしいのか整理します。
・基礎梁は「立上り」と呼ばれ、スラブを囲う役目を忘れ土台を支えるだけのものと誤解されている。だから梁のように連続させる感覚がない・・。
・基礎梁のスパンは上部木造柱スパンです。しかしこの柱スパンに関係なく断面、鉄筋量が決まっている。スパンが大きくても断面が大きくなったり、鉄筋量が増えることがない。
・連続している基礎梁の一部に人通口をとる感覚がないため、人通口部分で基礎梁を完全に分断させている。
・スラブは区画の大きさに関係なくすべて同じ厚さ、同じ鉄筋量。
大まかにはこんなところです。
(その他にもたくさんあるのですが、ここではこの程度にしていきます)
なぜ、こんなにも誤解されているのか?
それは、固い地盤面に固い鉄筋コンクリートが載っているのだから、変形することがない。と思われているからです。
実は基礎も変形をするのです。
基礎には「地反力」とうい力が地盤面より作用し、基礎梁、スラブを変形させます。
この変形に対して設計をします。(地反力の説明は省略します)
その他、耐力壁両端柱の浮き上りによる力も基礎梁に作用します。
これら基礎に作用する力が理解されていないため、基礎は構造設計不要と誤解されています。
べた基礎を本当に丈夫で耐震性が高く、軟弱地盤に有効としたいのであれば「構造計算」をしましょう。
それと、べた基礎形状は意匠設計にかなり影響されます。
経済的で構造安全性の高いべた基礎としたいのであれば、べた基礎の構造的特徴を理解し、意匠設計を行う必要があります。
構造塾の役割
構造計算を行う物件で、べた基礎が成立しない、(一般的に勘違いされているべた基礎より)ボリュームが大きくなるなど 、基礎に対する意匠設計者との意見の相違がよくあります。
残念ながら基礎に関する誤解が招いていることです。
しかし、プランも確定し、基礎のボリュームもいつも通りと想定し金額も掴んでいるところまで進んでいる状態で、べた基礎不成立により設計変更や基礎のボリュームUPで金額UPは受け入れがたいことなのです。
よく、構造計算すると基礎が過剰設計になると言われますが、全く違います!
巷で構造を無視して勝手に常識としてきた「べた基礎」が異常(過小)なのです。
構造として成立していないのです。
このようなことがなくなるよう設計者に、構造のことを事前に知ってもらいたいと思い「構造塾」をスタートしました。
基礎設計に関する講座では、基礎を構造計算できることを目的とした講座と、意匠設計において知っておくべき基礎の構造的知識を目的とした講座があります。
当然、基礎以外の構造に関する講座も多々あります。
興味があれば構造塾ご参加ください。
最後に、
木造住宅の基礎は最も構造的に誤解され、安全性が低い部分です。
このブログでちょっとでも気付きがあればありがたいと思います。
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軟弱地盤に有効、耐震性が高い、丈夫などなど布基礎に比べると何かとよさそうなイメージです。
結論から言います。
現在の木造住宅のべた基礎の大半は、軟弱地盤に有効ではないし、耐震性も高くなく、全く丈夫ではありません!!大きな勘違いです!
なぜか??
それはとても簡単なことです。
べた基礎はそもそも鉄筋コンクリート構造です。当たり前ですよね。
この鉄筋コンクリート構造の基本を成していないから問題なのです。
鉄筋コンクリート構造を整理してみましょう。
・鉄筋コンクリート構造は、柱に梁が架かり、梁で囲まれた空間にスラブがあります。
・梁は柱スパンが大きくなれば断面は大きくなり、鉄筋も多くなります。
・梁に貫通口など開ける場合は補強します。
・スラブが大きくなれば厚さが厚くなり、鉄筋も多くなります。
この常識的なことが、べた基礎になった瞬間忘れ去られてしまいます・・。
べた基礎のどこがおかしいのか整理します。
・基礎梁は「立上り」と呼ばれ、スラブを囲う役目を忘れ土台を支えるだけのものと誤解されている。だから梁のように連続させる感覚がない・・。
・基礎梁のスパンは上部木造柱スパンです。しかしこの柱スパンに関係なく断面、鉄筋量が決まっている。スパンが大きくても断面が大きくなったり、鉄筋量が増えることがない。
・連続している基礎梁の一部に人通口をとる感覚がないため、人通口部分で基礎梁を完全に分断させている。
・スラブは区画の大きさに関係なくすべて同じ厚さ、同じ鉄筋量。
大まかにはこんなところです。
(その他にもたくさんあるのですが、ここではこの程度にしていきます)
なぜ、こんなにも誤解されているのか?
それは、固い地盤面に固い鉄筋コンクリートが載っているのだから、変形することがない。と思われているからです。
実は基礎も変形をするのです。
基礎には「地反力」とうい力が地盤面より作用し、基礎梁、スラブを変形させます。
この変形に対して設計をします。(地反力の説明は省略します)
その他、耐力壁両端柱の浮き上りによる力も基礎梁に作用します。
これら基礎に作用する力が理解されていないため、基礎は構造設計不要と誤解されています。
べた基礎を本当に丈夫で耐震性が高く、軟弱地盤に有効としたいのであれば「構造計算」をしましょう。
それと、べた基礎形状は意匠設計にかなり影響されます。
経済的で構造安全性の高いべた基礎としたいのであれば、べた基礎の構造的特徴を理解し、意匠設計を行う必要があります。
構造塾の役割
構造計算を行う物件で、べた基礎が成立しない、(一般的に勘違いされているべた基礎より)ボリュームが大きくなるなど 、基礎に対する意匠設計者との意見の相違がよくあります。
残念ながら基礎に関する誤解が招いていることです。
しかし、プランも確定し、基礎のボリュームもいつも通りと想定し金額も掴んでいるところまで進んでいる状態で、べた基礎不成立により設計変更や基礎のボリュームUPで金額UPは受け入れがたいことなのです。
よく、構造計算すると基礎が過剰設計になると言われますが、全く違います!
巷で構造を無視して勝手に常識としてきた「べた基礎」が異常(過小)なのです。
構造として成立していないのです。
このようなことがなくなるよう設計者に、構造のことを事前に知ってもらいたいと思い「構造塾」をスタートしました。
基礎設計に関する講座では、基礎を構造計算できることを目的とした講座と、意匠設計において知っておくべき基礎の構造的知識を目的とした講座があります。
当然、基礎以外の構造に関する講座も多々あります。
興味があれば構造塾ご参加ください。
最後に、
木造住宅の基礎は最も構造的に誤解され、安全性が低い部分です。
このブログでちょっとでも気付きがあればありがたいと思います。
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http://www.ms-structure.co.jp/
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http://www.ms-structure.co.jp/kozojuku.html
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