2017年7月6日木曜日

構造設計者と意匠設計者のおかしな会話

木造住宅業界でよくあるおかしな会話です。

 意匠設計者より、
「この物件のお客様は予算があるので構造計算お願いします」
といって構造計算依頼が来ます。


おかしいですよね?

お客様の予算が少ない場合はどうするんですか?
と聞くと意匠設計者より、
「予算がなければ構造計算しません!」
「そんなことはお客さなには伝える必要ありません、だって予算がないのだから!」
と、平然と言われます。

耐震性能はどうやって確認するの?
お決まりの経験と勘ですか??
(以前書きましたが、構造計算をしたことのない方には、そもそも経験はなく、当然勘も働きません)

こんなおかしな会話が構造設計者と意匠設計者の間では行われています。

■何がおかしい会話?
■だって予算がなければ構造計算費用が出ないのだから仕方がないでしょう!

もし、本気でそう思っているのならば、以前書いた建築士の責務や倫理観をよく読んでください。
耐震性能などの構造安全性は予算の有無で「やる」、「やらない」を決めるものではありません。
必ず計算して安全性を確認する必要があります。

それでもわからなければ、構造計算を「断熱材」に置き換えて考えてみてください。
「予算があるから断熱材を入れる」
「予算がないから断熱材は入れない」
「そんなことはお客様に伝える必要ありません、だって予算がないのだから!」
こんなことは絶対にしませんよね。
予算の大小に関わらず断熱材は必ず入れますよね。

こんな低レベルの会話はもうやめましょう。
建築士なんですから・・。
予算の大小で決めるのは、耐震等級レベルや制振装置の検討などではないでしょうか。

■お問い合わせ■
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